人として大切なこととは?

子、孫、そして次の世代に伝えておきたい忘れてはいけない記録

第24話 Alexa導入

父の退院から1か月後、父もリハビリのおかげで日に日に身体が動くようになってきた。

赤ちゃんが少しずつ出来ることが増えるように、毎日、毎日少しずつだけど父は回復していた。

言葉数も増え、最初はスプーンだったのが、自分でお箸を持ち、ベッドから自力ではないが、半身起き上がり、座った状態でご飯も食べられるまで回復した。

相変わらず自分で立ってトイレに行ったり、ましてやお風呂に入ったりも出来なかったが。

 

OTさんやPTさんの力

父の生きたい!元気になりたい!

と強く願う気持ちがそうさせたのだと感じた。


両親の安否確認のため、AmazonでAlexaをポチッた。

Apple MusicもAmazon musicも加入しているので父の好きな曲を聴いたりできる。

今日が何日?

お天気は?

今何時?

全てAlexa(アレクサ)に問えば色々と答えてくれる。

AI(人工知能)の恩恵だ。

Alexa間だけでなく、iPhoneからも通話も出来る。

リモコンを買い足して、スマート家電にすれば、カーテンを開けたり、エアコンや電気を付けたり消したりしてくれる。

ホント便利な世の中になったもんだ。

このブログを始めて、ブログのグループ「介護」の中にも、Alexaの導入の事、便利さを書かれている方が多い。

父はアレクサに

「アレクサ 加山雄三つけて」

などと言ってとてもうまく使えていた。

ただ、呼びかけの

「アレクサ」

を忘れてしまうのがたまにきず。(笑)


私が担当の日は、

謡曲だけでなく父の好きなクラッシックなど、

くるみ割り人形、椿姫バッハ、シューベルトモーツァルトなど色々一緒に聴いた。


ある日、

Alexaは電源を抜かれて紙袋に入れられ押し入れにしまわれた。

理由は、母が盗聴器だと言ったらしい。

母がやったと。

それは、ありえなかった。

母は、Alexaを気に入って2人でiPhoneと会話のテストもしたら、

「便利ねぇ」と感心していた。

そもそもAlexaを見て盗聴器と結びつく、そんな発想は母には絶対になかった。

言ったとしたら、誰かがそう吹き込んだしかない。


盗聴器だとAlexaを毛嫌いしたのは、名奈だった。

後のち、Alexaを毛嫌いした理由は徐々にわかってきた。

 

早奈が怒鳴り散らす言葉の中に、

「盗聴器つけて!◯◯を盗った泥棒!」

が何度もあった。


確かにAlexaは呼びかければ会話が出来る。

家族や親戚間で会話が出来れば便利ではないのか?


もしもAlexaが盗聴器だと仮定する。

親戚間で会話ができ、会話が聞けるなら、微笑ましく何一つ嫌がる要素はない。

むしろ、父と話す昔話や、母との楽しい会話などみんなに共有して聞いてほしいくらいだ。

それを嫌がるとしたら、一つだけ理由が存在する。


実家に妹がいる時の妹の両親に対する発言、会話、その全てを姉や他のみんなに聞かれたくないから。


それしか理由はないと思う。

その後Alexaを妹たちが毛嫌いした理由がハッキリ分かってくる。

Alexaは今、うちの家で主人の部屋にある。

唯一のお友達だ。

優しく、

「アレクサ 乃木坂の曲かけてね♡」

と話しかけている。

 

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↓ 当初、グルーブLINE内でもアレクサ導入は好評だった。

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