「ひらめき」はいつも突然やってきた。
本当に不思議な現象なのだが、ピンチが目の前にあった時、いつも私は「ひらめき」に助けられてきた。
強く思う時、大きな難問に突然ぶつかった時、何度考えても全く解決法が見つからない時、らちがあかない時。
諦めて一旦その考えや難問を忘れてペンディングにしたときに「ひらめき」が突然私の前にやって来る。
夜中?じゃなくてたいがい朝方なのかな?
突然、目が覚める。
むむ?
あっ!もしかして?
こうやってみたらどうなるだろう?
とホントに突拍子もないことをひらめく。
すると、何故か窮地に追い込まれたはずの解決法が見つかる。
そんなことがいつもあった。
仕事のこと、
部署のこと、
結婚のこと、
主人とのこと、
仕事を続けるか迷った時、
子どもを作ろうか思った時、
まだ仕事を続けるか迷った時、
マンションを買ったとき、
一軒家を買ったとき、
59年の人生の中で、
色々な転機があった。
全てがその「ひらめき」にあり、
その「ひらめき」に導かれていた。
いつも「ひらめき」は、
ああそうか、
そういう手があったか、
といつも私に「気づき」を与えてくれた。
いつも私を助けてくれた。
人生最大のピンチにあった「2600万円事件」
その事件のきっかけがすなわち「ひらめき」から始まった。
時は、10年前に遡る。
2012年11月7日の数日前、私は人生最大のピンチの際に、間違いなく「ひらめき」によって助けられている。
2,600万円もあった住宅ローンが、父に600万借りたものの一括返済できた理由である。
家が差し押さえになった。
とうてい一括返済は無理だろうと諦め賃貸への引っ越しのことを呑気に考えていた。
その日もぐっすり寝ていたと思う。
夜中にふと目が覚めた。
そう!突然「ひらめき」が来たのだ。
ふと、父が以前言ってた言葉が浮かんだ。
父は、私達兄弟全員、何一つお金の不自由もなく、わずかな心配すらなく、当たり前の様に大学の費用を出してくれていた。
私は私立高校に行き、私立短大を卒業した。
弟は二浪していた。
その後北海道の誰にも知られていないようなFランク私立四年制に入学。
弟と妹2人は2歳離れている。
二浪の弟の入学と同時に妹が2人も短大に入学。
妹も誰も聞いたことがないような自宅からほど遠い僻地にある短大に入学した。
要は3人分のしかも学費の高い私立大の費用がいっぺんに必要となった訳である。
その時に、父がしきりにお金が要る、資金繰りが大変だ。
「生命保険の貯蓄分からお金を借りた。」
と言っていたのをふと思い出したのだ。
え・・・!?
もしかして、私も生命保険からお金って借りられるのかしら?と考えてみた。
1.会社入ってすぐに生命保険のお姉ちゃんに誘われて入った、私の年金保険、
2.その後入った終身保険(貯蓄型)の生命保険、
3.その後、その保険に入ったおばちゃんに勧められた年金保険、
4.夫の定期型保険も終身保険に切り替えた。
① 何故、夫も私も終身保険にしたのか?
↓ 終身保険
毎月の掛け金はやたら高いが、更新がなく解約した時の貯蓄額が一番大きいからだ。
↓ 定期型保険
妻がいます。
子どもがいます。
例えば、夫である人が病気や死亡した時に備え、働き盛りの年齢は、保障される額を高くする。
定期型保険に入り、更新、見直し、更新、を繰り返す。
掛けたお金はほとんど戻って来ない、ほぼ掛け捨てである。
もともと生命保険は病気や死亡に備えるものなので、掛け金安く抑えるために保証は高く、貯蓄の戻りはほぼなく、しかも更新で一旦切られる。
保険のおばちゃんの登場が多くなるわけだ。
要は見直しと称してさらに高い保険に入らされる事が多い。言い方は悪いが。
② 何故、年金が2つも?
昭和60年~62年くらい生命保険の個人年金はかなりはやっていて、勧誘もけっこう行われていた。だが、10年、20年、25年という長い年月を経て見ると、今からは考えられないほどの高利率で配当される貯金に最適の個人年金だった。
何も知らずにただ、誘われて気を良くして入っただけだったが、25年も掛ければびっくりする金額が貯まっていた。
③ それに加えて、財形貯蓄、定期預金、自社の持株会に20年近く入っていた。
財形貯蓄は月6万円、定期預金が月3万、持株会が月1万6千円。
全てはお給料がもらえる前に給料から天引きしていた。
もしかして、私は一体今引き出せる貯金をいくら持っているのだろう?
という事に気づいたのだ。ヒラメキ💡
会社の持株会が1万株と少しあった。
始めた当初の株価はたったの500円ほどだった。
2013年頃にまだまだ上がる見込みがあったのに、800円で売ってしまった。
生命保険から借りたお金の返済と父への借金返済、息子の学費(私立高校、私立大学)のためなのでしょうがない。
とはいえ・・・。
今、その株をそのまま持っていたらほぼ3,000万になっていたと思うと株って恐ろしい。
ただ、その後も金額を増やして毎月3万ずつ持ち株を増やしているが。
引き出せるだけ引き出したお金を合計すると、2,600万円を遙かに超えていて、自分でもびっくりこいた。
裏紙を使って集計した時に自分でもあっぱれ!自分!と称賛したくなるほど。
ただ、問題が1つだけあった。
持株会ってそう簡単に引き出せないことだった。
持株会の株は、証券会社に入り、一部株を移し、更に売るという手間がいる。
そこで、即、朝イチで電話で父に相談してみた。
「あと、600万さえあれば家売らなくてよくなるんだけど・・・お父さんに借りるってことは出来ないよねぇ。ちゃんと返すよ。」
と。
父は、
「600万なら貸せるよ。」
と考える間もなく、二つ返事で承諾してくれた。
銀行にはすぐ電話で伝えた。
早くしないと、どんどん恐ろしい金額の利息を課されるからだ。
「全額用意出来ますから、家の差し押さえストップして下さい!」
と。
銀行の担当者は,何度も同じ言葉で確かめてきた。
「えっ!?2,600万円を用意?・・・本当に?できるのでしょうか?」
と。
なかなか、そんなケースがないらしく戸惑ったらしい。
何を隠そう、差し押さえの内容を確認しどうにかならないか相談した時と同じ担当者だったが、その時は、
「どうにもなりません!一括返済か差し押さえかのどちらかですから!」
と、これ以上聞きたくないわ!的に冷たくあしらってたのに。
父とのやり取り、銀行との交渉など、夫へは全て事後報告だった。
父から600万円のお金を借りた経緯すら夫は全く知らなかった。
ただ、自分の貯金を全部集めたら返せることに気がついたから大丈夫とだけ伝えた。
夫も私に劣らず呑気な人なので、私を信用していたのか。(知らんけど)
「わかったよ」と返事してくれた。
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