人として大切なこととは?

子、孫、そして次の世代に伝えておきたい忘れてはいけない記録

第51話 最初で最後の話し合い

2,600万円疑惑を晴らすため土曜日の夕方、兄弟全員に集まってもらった。

だが、話し合いが出来たのは最初にも最後にも、この一回きりだった。その後は、話し合いを何度申し出しても、名奈のドナリチラシ攻撃にあい、完全に阻止された。

 

弟、妹夫婦2組、状況を全く把握出来ない両親、私の7人が集まる。

① 父とのメッセージのコピー(600万借金の証拠)

② 夫の10年前の銀行口座明細(取り寄せた)

③ 私の10年前の銀行口座明細(取り寄せた)

④ 私の10年前の給料明細(3ヶ月分)

⑤ 家が差し押さえになったが実は私にその資金があった証明のたぐい

 A 生命保険明細(その振込明細)

 B 生命保険から借り入れて口座に入った明細

 C 持株会明細(その振込明細)

 D ①~⑤をまとめて作成した詳しい明細表

 

疑いは間違いなく晴れると確信していた。

母は一緒に座っていたが目を白黒させており、全く状況がわかっていなかった。

父は奥の和室のベッドに寝かされていた。

その時点でちゃんちゃらおかしな話しがある。

父が認知症じゃないと妹たちは完全否定しているにもかかわらず、このお金の貸し借りの主である肝心の父は、参加せず奥で寝かされている。

弟、早奈の夫、名奈の夫は、目の前にあるビールとつまみが気になるムードが漂っていた。

 

名奈の夫は書類をパラパラっと見たのは名奈の夫だけだった。

早奈の夫は一言も言葉を発しない。

元々が無口な人だったが、実は早奈のキツい性格を一番よく把握している人物である。

 

弟は、はなっから書類を見なかった。

嫁のもめ事にあれだけ親身になって協力した事はすっかり忘れてしまったようだ。

お姉ちゃんお姉ちゃんと慕ってきていたのに、手のひらを返したような冷たい態度だった。

妹たちに実家を継ぐ家長のお兄ちゃんと決済権を常に委ねられ尊敬され鼻を高くしていた。

私から言わせれば、公平に物事が判断出来ない、口出しするが介護に一切参加しないへなちょこコウモリだった。

 

仕掛け人の早奈は、いつものように人影に隠れニヤニヤと薄ら笑いを浮かべていた。

▶︎ 名奈の発言

こういう書類はたいてい偽造できる!弁護士に相談して照合して貰います!

この書類は置いておいて下さい!

(書類はその後一切、見られる事はなかった。内容が個人情報丸出しなので調べたら返却してほしいと言ったが、書類が戻ることもなかった。)

 

▶︎ 私の主張と回答

Q: お父さんの日記と家計簿をみせてほしい。

名奈ちゃんたちが見たのなら私が見てもいいよね。

お父さんが、私と主人が相談しに来た日に、

「2,600万かき集めたらなんとかなる。心臓が痛い。」

と書いてあったと言ったよね。それが根拠なら、11月5日の記載もあるはず。

実際に銀行にお父さんが来てくれた日に600万どこからかおろしてきてくれたとか詳しく書いてあるはず。それを見れば明らかだと思う。

 

A:個人情報です!見せられません!

 

Q:私が「20万ずつ返す」と約束したこともないのに、約束をしたと言っている人物は一体誰?重要な証人だから、教えてほしい。

 

A:個人情報だから、教えられません!

 

だいたい、あんたの夫がその日にお父さんに頭を下げに来たんでしょ!

「お願いします。お金を貸して下さいって頭下げて!」

 

私:お父さんに借りたお金は600万だけ。この書類を見てもらえれば明白だと思う。

しかも借りたのは私。主人は、このお金を借りたことに関しては、全く無関係。知らなかったから。

と発言すると全員から

「はぁ!?」

と笑われた。

 

「お金をお父さんに借りに来た時、夫婦でお金を貸して下さいって頭を下げたんでしょ?

一家の大黒柱が?関与せず?借りたことを知りませんでした?笑わせんな!そんな馬鹿げた話しは世の中に存在し・な・い・で・す・から!」

と声を荒げて名奈が言い、それに続いて全員に、

「ないわ〜、嘘つきもいい加減にしろ!」

と笑われた。

 

「だいたい、その時期はお姉ちゃんの生活は困窮し、銀行から引き落としも出来ないほど生活に困っていたはずだよね!よく大金がありましたね!お父さんのお金を騙し取ったからだよね!」

 

郷ひろみばりの鼻に掛けた声で、いかにも自分がインテリだと言いたげな名奈の夫に、

 

「ぱらっと書類を見たのですが、生命保険からお金を借り入れしましたね。生命保険は借りると利子が高いですよね。そのお金はどうしたんですか?」

と言われた。

(実際に名奈とは全く違い、血筋的に頭は賢い、一番いい所を指摘してきた。)

 

私は答えた。

A 主人の生命保険

B 私の年金2つを借り入れした。

C 父に返す600万円

が後の借金として残る。

に対して、

① 毎月の給料、ボーナス

  その日からローン完済により住居費が我が家から消えたので。

② 持株会1万株を売りに出した。(当時1株800円でウリ)

③ 3年後に会社が合併したため一時退職金を貰った。(約1,200万円)

 

何1つ隠さずに赤裸々に自分のお財布事情をさらけ出した。

話題は、だいたい会話を録音する奴は汚い!録音は犯罪だ!

しかも都合のいい所だけ切り貼りする汚いやり方!

と話しがそれてしまった。

 

確かに妹たちは、学校、社会人を経て、勉強や訓練を積んでないので、説明したところで金銭対比表や説明文章が理解できるわけがない。

Excel、Wordさえ使えない、経理書類など一切ちんぷんかんなのだから。

 

その後、弁護士相談も進展もなかった。

百歩譲って、疑われたままでももういい。

両親が元気でいてくれさえいれば、諦めてもいいのかとも思った。

 

だが・・・。

その日から、妹たちは、この書類を実家の食器棚の上にポンと置いたまま、毎日じわじわとあることを開始し始めた。

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