2022年10月8日の記録
ずっと名奈と早奈から娘と孫を実家に入れるな!と禁止令が出ていた。
ひいばあちゃんちは孫たちの学校の校区なのでお友達が沢山いる。
しかも、お隣のお嬢さんは偶然だが孫の長男と同じ誕生日で同じ保育園、小学校も同じクラスで、下の双子たちとも大の仲良し。
さらにその弟くん1年生も大の仲良しだ。
お隣さんのすぐ横に大きな公園がありその右側には、竹や木が繁る小山がある。
探検できるし、夏はカブトムシ、クワガタがわんさかいるので、子ども達の格好の遊び場所だった。
孫達はひいばあちゃんの家には入らないものの、毎週公園に遊びに来ていた。
私は必ず土日曜日も何かしら計画を立てて両親をなるべく外に連れ出そうとしていた。
遠出しない時は、近くの公園、銅像公園、近くのスーパーなど父と必ず散歩に出かけた。
杖をついているとはいえ、父自身が自立して歩けないので、父を支えながら歩くのは結構な力と体力が必要だったが、色々と話しながら歩くのは楽しかった。
外に行くことで、色々な景色を見て、色々な気づきをして、脳を活性化し、なるべく一緒に歩くことで身体も足も動かす事が目的だった。
近所のおじいさんや馴染みのおばさんなど、声を掛けてくれるのも嬉しかった。
その日は京都に遊びに行く予定にしていた。
みんなで行こうと娘や孫たちも迎えに来てくれていただけだった。
母が外で待っている孫たちに家の中に入るように促したのが大失敗だった。
名奈、早奈に見つからなければいいかと思い、ついつい実家に招き入れてしまった。
いつもは、実家に孫達は入らないようにしているのに、そういう時に限って何故か見つかる。
黒魔女の様な黒ずくめで目の周りが真っ黒、顔は真っ白な厚化粧、赤いイヤリング、赤い玉のネックレスをした早奈。
恐らく何度もその赤と黒のセット服を見たので、早奈のここぞと言うときの勝負服なのだと思う。
「趣味わる~(笑)」とは言っていない。(心の中の声)
↓ ちょっとイラストを描いてみたが、こんな感じ。
うちの家系は二重で目が大きい。アイラインを上と下に描くとマジでおばけ化する。
早奈と一緒に、明らかにパジャマみたいな格好で誰だかわからないくらい腫れぼったい目、髪の毛がボサボサなのを隠すためなのか家の中に帽子をかぶったままで名奈がドカドカと入ってきた。
早奈の顔と服装が強烈すぎて、名奈の服装は全く覚えていない。
「ほら、見てみ。な。おるやろ〜!はい!証拠見つけましたぁ~!見て!名奈!入るなって言ったのに、実家に入ってま~す!証拠!証拠!」
と、早奈がウキウキした声で得意げに、iphoneで孫の姿をパシャパシャと調子にのって撮り出した。
名奈は、どうやったらそんな腫れた目になるの?とツッコミを入れたくなるほどで、顔もパンパンにむくんでいた。
その寝起きの顔で、
「入るな!あんたら出禁や出禁!帰れ!」
と騒ぎだした。
私が憎いのは百も承知だが、まだ小さな小学生2年生と3年生。
そんな子どもにまで、憎しみを込めた態度は一体どういう意味なんだろうかと思う。
ひ孫達は、早奈や名奈に何もしていない。
両親は目を白黒させて驚いていたが、一言も言わずその勢いに呑まれ黙り込んでいた。
私も同じく呆然・・・。
固まってしまい、一言も言えなかった。
さすが!!!娘だけが、しっかりしていた。
「今すぐ出ますから、あなたたちは帰ってもらえますか。今日は担当の日じゃないですよね。何の用事ですか?これ以上騒ぐなら警察呼んでいいですか?」
と冷静に言った。
「名奈ぁ~。警察呼ばれるで、あ~恐い恐い、帰ろう!」
とそそくさと帰って行った。
えっ・・・?
本当になんの用事で来たのだろうか。
早奈の様子からすると、めちゃくちゃ嬉しそうだったので、からかいに来たような感じだった。
そのヒントは、たまたま早奈たちを追って、玄関から出たときに見えた車を見てわかった。
早奈の車にご主人が乗っていたのだ。
要するに、早奈はいつもの如く、
「今から主人とお出かけに行くの。」
とだけ言うために用事も無いのにわざわざ実家に立ち寄ったのだろう。
すると、姉のバイクではなく車が駐車場に入っているのを見つけた。
娘と孫が実家に入っていると確信した早奈はわざわざ、寝ている名奈を起こしに行った。
名奈は、父や母に5時に起きて6時までに朝食完了しろ!と言う無茶苦茶な命令を私に強制している。
反面、自分は夜更かしして、家族全員土日は14時ごろまで寝て干物生活なのと自分で言っていた。
その日は、無理矢理早奈に起こされて慌ててそのまま来たのだろう。
車の中からも早奈は、こちらに向けて今度は嬉しそうに動画を撮っていた。
これで無事終わった。
と思ったが、実はそれが始まりだった。。。