人として大切なこととは?

子、孫、そして次の世代に伝えておきたい忘れてはいけない記録

第75話 父の薬と湿疹

妹たちは、キーパーソンを変えようとして、宛先も差出人も書いていない変な手紙を送ってきたが、結局は何1つ変わらなかった。

第74話 変な手紙 参照

もともとが、コロナ退院の時期から父の病気予備軍は何種類かあった。

 

① 脳は認知症が今後進んでいくと言われた。

② 高血圧の薬はずっと飲んでいたが年をとるとともに飲まなくても血圧の数値が安定してきた。

薬名:(ニューロタン)・・・血圧を下げ、また、蛋白尿を減らすなど腎臓を保護し、腎機能の悪化を抑える働きがある。

③ 糖尿病を示す数値が高かった。

薬名:(フォシーガ)・・・血液中から一度ろ過されたグルコースブドウ糖)を再び血液中へもどす再吸収を抑制し、尿糖として排泄し、血糖コントロールを改善する。

④ 血栓の数値が高かったが、血便のせいで血液をさらさらにする薬をやめた。

薬名:(リクシアナ)・・・血液が固まりやすくなっている状態を改善し、血管内で血液が固まって生じる疾患(血栓塞栓症)を予防または治療する。

 

訪問看護、いわゆる理学療法士(PT)さん・作業療法士(OT)さんに施術してもらい、足の力、歩く力、体力を改善して貰うために、週3回来て貰っていた。

この指示を出すのが、主治医となる。

 

2ヶ月に一度父と○○○医院に行き、血圧検査、血液検査、尿検査の結果から父は糖尿病になる手前の数値なので、薬を飲むように処方されていた。

飲んだかどうかを見える化するために、薬に日付を書いて小さなカレンダーに○出来るようにして、食卓に貼り付けておいた。

主治医の先生から高血圧の薬はやめてもいいが、この糖尿病の薬だけはきちんと飲ませてあげて下さいと言われた。

私はわかりやすく何月何日と薬に日付を書いているのに、恐らく朝夕2回と書いてある薬の袋をわざわざ見て、早奈が早とちりした。

1回に2錠飲ませていたので、1日4錠減っていた。

そのことを手紙に丁寧に書いた。

「1回に2錠ではありませんよ。薬に日付を書いています。理解出来ますか?1回1錠、朝夕1錠ずつ飲んだら1日2錠減ることになります。」

それを月曜日に見た、名奈が怒って糖尿病の薬を捨ててしまった。

糖尿病が進行すると神経障害、網膜症、腎不全、動脈硬化脳卒中心筋梗塞などの合併症を引き起こす。

そもそも名奈は両親が引っ越してきた当初から家族全員がみてもらっている主治医と相性が悪く、自分の疾患の事で(恐らくコレステロール値が高い)薬を飲まないなど先生の指示に従わない事を指摘されたので根に持ち嫌っていた。

 

その頃になると、嫌がらせは「両親宛に書いたメモ」をプラカードのようにあちこちに貼り付け、「実家に来た私に見せる」パターンになっていた。

「両親に菓子パンを食べさせている!」

と常に私に猛攻撃してきた名奈が、冷蔵庫を開けると書いていたメモ ↓

確かに父も母も好きなので、たまたまあんパンを買って行った時もあった。

妹たちは、両親に食パンにマーガリンと小倉あんを山盛りのっけてたのに何がちがうのだろう。

↓ 下3枚は、両親に書いた早奈の字

↓ 父のノートに書かれたメモ。

6月16日(金)父が書き日が過ぎてから、わざわざ6月12日(月)14日(水)指摘ありと早奈が加筆している。後から書いている時点で時系列がおかしい。

↓ オムツを長時間履いて、果たして太ももに湿疹が出来るのだろうか?

↓ 実際に出来た父の太ももの湿疹

オムツより下に湿疹が出来ている

この湿疹の原因は2つある。

① 就寝時に布団の上にに敷く防水シート

② お昼間父が履いている水着

名奈は就寝時に布団がオシッコ漏れで濡れるのを異常に嫌がっていた。それを防ぐため

に、父の腰回り上下に何枚も防水シートを巻き付けて寝かせていた。

1時間ごとに起こす作戦の次はこれだった。

やったのは妹でなければ恐らく母だと思う。

朝、実家に行くと父がその状態ですごく汗をかいていてビックリした。

 

昼間はタオルを又に挟んでの生活を強いられていた。

オムツを節約するためなのか、パンツで過ごすのを推進するためなのか、両親はタオルを又に挟み濡れたら洗濯するという方法をとらされていた。

女性のパンツはある程度密着するし、パンツの上に下着を着てズボンをはいていたので、そうズレなかった。

 

タオルは不衛生だしやめた方がいいと思った。

しかも、母が家にあるタオルをどれもこれも又に挟むので、味噌も糞も一緒になった。

Amazonでおしっこと同じ色の黄色いタオルを自腹でポチった。

何度も洗濯する事を想定し肌に触れるので肌触りも考慮し、京都の吸水、速乾、耐久性のある「たおる小町」10枚3,200円のを20枚買った。

後に妹たちがピンクのタオルを買い足していたが恐らく100均だろう。

ペラペラで色落ちし洗濯でゴワゴワになり薄破れてゴミ箱行きになった。

あとさきの事を考えないからこうなる。

 

どんどん話しがそれたが父の又のタオルは歩くとズレた。

そこで妹たちは父に水着を着せた。

父は水着にタオルを挟んで昼夜過ごしていた。

父はずっとスポーツクラブに通っていたので、水着が山ほどあった。

そりゃ、湿疹も出来るだろう。

どんなに逆立ちしてもオムツで太ももはかぶれないだろう。

父には申し訳ないが、実家にあった水着はこっそり全部処分した。

その後湿疹が出ることは一切なかった。

 

余談だが、私が担当の土日は外出がほとんどだったので、父にはオムツを履いて貰っていた。マメにトイレ休憩を入れるので、全く濡れず1日1枚ですんだ。

 

出かけると必ずこのトイレ事情にも苦労があった。

多機能トイレがあれば問題ないがない場合は結構ある。

そういう時は、覚悟を決めて目線を下にして男子トイレに父と一緒に入ることも多々あった。

ってかしゃーないやんね!

殿方たちも驚くことなく、介護だという事を理解してくれて遠巻きな場所に移ってくれた。

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