人として大切なこととは?

子、孫、そして次の世代に伝えておきたい忘れてはいけない記録

第28話 残価型クレジットプラン車

両親は以前普通車に乗っていた。

コルトの新車だったと思う。

まだそんなに購入してから年数も乗ってなかったと思う。

その車の乗り換えは正解だったんだろうか。

まだまだ乗れるしたとえ車検があったとしてもまた新車に乗り換えるにはデメリットしかない。

父が84歳で契約した訳だから、しっかりしていたとはいえ、そこのところもディーラーのやり方に疑問が残る。

その頃娘が、

「おじいちゃん、なんで買ったばかりの車をわざわざまた乗り換えたんだろう?」

と言っていた。

私はそんなに娘の言葉をそのとき特に気にしてなかった。

よく、父は車をこすったりちょいとぶつけたりしていた。ぶつけたのは、母の時もあった。すぐに修理に出すのであまり周りにはわからなかったが、父はよく車の修理にディーラーに行っていた。


新車購入のきっかけの際は確かにボコンと車をぶつけて修理に出した時だと思う。

ディーラーは、修理代とそろそろ車検代がけっこうかかるので修理するより新しい車を勧めたようだ。

この修理代も車検代もディーラーに出すと高い。私ならネットで調べてポイント付きで安い店舗を探す。5万~10万の差がでることもある。

しかも、これからの老後を考えて、軽自動車ekワゴンの新車。

さらに、その車を「残価型クレジットプラン」として勧めてきたようだ。

頭の回転と計算の出来る賢い人なら絶対に、契約しないパターンだと思う。

しかも、高齢の父が組めるギリギリ価格のローンをわざわざ手頃な軽自動車で打ち出してきた感はんぱない。


ま、お金が有り余っている人や、車を乗り換えるまでの期間が短い人や、普段は車にに乗らないし、綺麗な状態を保てる人などには、残価が高額残るし、色々な車が乗れるのでいいのかもしれないが。


借りて乗ると単純計算すれば、軽自動車が二台買えそうだからだ。

自分の車ではない車にローンを5年で組んで、新車購入より割高な値段で、分割して支払う。


唯一のメリットといえば、ドン!と全額払う必要がないくらいか。

「完済までその車がディーラーのモノだから」

「新車の状態から買い取り価格を差し引いた額をローンとして組む」

デメリット

①残価を差し引いた額をローンしても、金利手数料は全額分にかかっている

②車検証の所有者名義がディーラーで、完済まで借り物状態になる

③最初に設定した残価は、だいぶ高めの設定がされている

④修理代、車検代等は自腹である

「何も知らないお客様が何も知らないまま契約される」

ことがディーラーにとって理想であり、

「その車を担保にされている」ことになり、

ローン完済までその車を売ることはできないという状態。

つまり新車価格全額を支払うまで「所有者」はディーラーになり、完済まで自分の車ではない。

 

「恐るべし数字と理屈のマジック!」

 

父が解約の承諾をするとする。

すると本当は、5年契約なので途中で解約が出来ない。違約金支払いみたいな処理されるのか、買い取ってもらってさらに残価支払うかになる。


しかも、任意保険、車両保険、車検、修理代もなんも付いてないから全部こちら持ち。

正式名称
「残価設定型クレジットスーパーマイカープラン」


なんだか、高齢者だから騙された感ハンパない。

しかも、父だけでは年齢的にローンが組めないので、母も契約の名義に入っていた。


お父さんも契約する前にちょっと私か弟に相談してくれていたらなぁ。


とは言えその頃父は、84歳、家計簿もつけていたし、しっかりしていた。


ただ、今から思うと軽自動車の車代金を現金でドン!と買う選択肢がなく、わざわざローンを組んだことが気にかかる。

しかも、もしも140万ほど出して、軽自動車の新車購入を勧められたなら絶対に契約していなかったと想像する。

その頃から、おそらく常時使える貯金がなくなっていたのではないか?と思ったりもする。

想像だけど。

ちなみに父が歴代乗っていたのは、私なら絶対に選ばない私的にはあまり人気のないメーカーの車だ。


官から、重工、重工工事と勤めていたからなのかお世話になった仕事の関係なのかもしれない。


メーカーとの交渉で、84万円の違約金をお支払いして車を引き取ってもらうことになった。

ちなみに高齢者に車を推薦したというメーカーの強引さをこちらが訴えたので、その点を考慮してかなり金額を下げてくれた。

この84万円は、兄弟4人で相談の上、いずれ実家の家、財産を相続する予定の弟が支払ってくれた。


なんだかなぁ。。。


単純に計算すると、

ekワゴンにかかったお金は、2年半乗って、約200万支払った計算になる。

しかも、保険関係代、修理代、ガソリン代などの維持費を入れると更に高くなる。

しかもナビ、バックモニター、スマートキーさえ付いてない、なーんもオプションが付いてないシンプルタイプだった。


高い買い物だったと思う。

 

今、これを書いていてふと気づいたのだが、当時コルトを売ったお金はどうしたんだろうか。想像でしかないが恐らく中古価格で数万とかの買い取りで安く叩かれたのでは?

売却時でのディーラーとの交渉の際もその点に全く気づかなかったし、父の記録にもそのお金は記載されていなかった。

今さら言ってもしょうがないな。

 

f:id:xmomorin:20240108171440j:image

 

11,173,600(ローン分)+解約金840,000=2,013,600円

が約3年間乗って、実際には200万払ったのに自分の車にはならない。

ディーラーが得しただけじゃん。

ちなみにローンは別会社でディーラーのグループ会社がタックルを組んでいる。

上手くできた仕組みだと感心した。

強いて言えば、大きな高級車でなくてコンパクトな軽自動車で良かった。

後に確認したら、父の家計簿にも30万の頭金を支払ったことが記載されていた。

 

 

↓ ディーラーに当時の経緯を書いてもらった文章